葛根湯という漢方薬があります。
葛の根を中心にしてできたもので、肩こり、頭痛、風邪の薬です。
葛根湯は、体を温めることで風邪の諸症状を改善します。
人間の身体は通常37℃前後に保たれていますが、ウイルスに感染すると免疫力を活性化させるために、脳の体温を調整する機能が作用して、体温を上げようとします。
しかし、かぜ症状が長引き、高熱になると体力を消耗して辛いものです。
かぜ症状を長引かせずに改善するには、ひきはじめの段階でなるべく早く体温を上げることが有効です。
江戸時代頃には、風邪、発疹、腹痛、下痢、うつ病などの病気には葛根湯が処方されていたそうです。
葛根湯だけで、ほとんどの病気が治っていたと言われています。
服用後20分もすると発汗し、体温が1℃上がる頃から更に発汗し、白血球の働きも盛んになり免疫力が5.6倍に上昇するそうです。
「冷えは万病の元」に効く葛根湯🍵
低体温化している現代人に、体を温めることは改めて大切だと言えます。
葛の根(葛粉)
葛の粉は、風邪の引き始め、冷え、肩凝り、神経痛などに有効です。
葛には、ダイゼンと言う配糖体の薬効成分が運動筋の緊張をゆるめ、皮膚や粘膜の機能を正常にする作用があると言われています。
生姜湯に小さじ1杯3グラム程を入れて飲むと、肩こり、頭痛、風邪のひき始め、予防になります。
のぼせ、更年期による違和感、目眩、耳鳴りなどに、生姜湯に、シナモン(3グラム程)を入れると、血流がよくなり、上半身ののぼせの緩和になるでしょう。
からだの中から温めることは体感しやすいものです。
国産の吉野本葛がおすすめです。
体温が1度下がると免疫力は30%以上低下すると言われています。
逆に平熱より1度体温が上昇すると、免疫力は一時的に5〜6倍になるそうです。
漢方医学の論文に「寒さに傷られた病気を論ずる」という意味で、最初に出てくる薬が、シナモン、シャクヤク、ナツメ、ショウガなど
体を温める生薬です。
更に、葛の根と麻黄をくわえたのが葛根湯です。
体温を上げると免疫力は上がり、冷えると下がる。。。
冷えは万病の元