コショウは、英語でペッパーと言います。
これに対して、トウガラシは英語で「ホットペッパー(辛いコショウ)」や「レッドペッパー(赤いコショウ)」と言いますね。
また、トウガラシを改良したピーマンは「スイートペッパー(甘いコショウ)」だそうです。
そもそもコショウとトウガラシは、似ても似つかないまったく別の植物で、
コショウは、コショウ科のつる性の植物であるのに対して、トウガラシはナスやトマトと同じナス科の植物なのです。
なぜ、ペッパー?
それは、コロンブスの勘違いだそうです😅
トウガラシの魔力の源とは?
カプサイシンを無毒化して排出しようと体の中のさまざまな機能が活性化され、血液の流れは速まり、発汗もします。
それだけではなく、カプサイシンによって体に異常を来したと感じた脳が、ついにはエンドルフィンまで分泌してしまうのだそうです。
エンドルフィンは、脳内モルヒネとも呼ばれ、麻薬のモルヒネと同じような鎮痛作用があり、疲労や痛みを和らげる役割を果たしています。
つまり、カプサイシンによる痛覚の刺激を受けた脳は、体が苦痛を感じて正常な状態にないと判断し、痛みを和らげるためにエンドルフィンを分泌。
そして結果的に私たちは陶酔感を覚え、忘れられない快楽を感じてしまう。
こうして、人々はトウガラシの虜になるのだそうです🌶✨
コショウに置き換わったトウガラシ
じつはコショウもトウガラシのカプサイシンと同じような辛味成分を持っていて、
コショウの辛味成分であるピペリンという物質も、トウガラシのカプサイシンとよく似た化学物質で、カプサイシンと同じ効果を持っています。
かつてヨーロッパの人々は、金と同等の価値を持つほどコショウを珍重し、貴重品として扱っていました。
それは単にコショウが希少だったというだけでなく、人々がコショウの辛さに魅了されていたからなんでしょうね。
トウガラシはコショウのおよそ100倍の辛さがある。辛ければ辛いほど人間の体はエンドルフィンを分泌し、人々は快楽を感じてしまいます。
そのため、香辛料を使い慣れていたアジアの国々でも、トウガラシが瞬く間に広まっていったのでしょうね。